きりかノート 3冊め

おあそびプログラミング

Keynote.app についての豆知識 - スムーズに見せるために

スライド内容じゃなくって、アプリの操作の話な。

MOSA Software Meeting 2006 のセッションで、スライド操作でいくつかもたもたしてしまった。最近は Rabbit ばかり使っていたというのがあるかもしれないけれど、反省を込めて、Keynote (現在 v3.0.2) でスライド操作をスムーズに行うために知っておくと便利そうなことをまとめた。

対象になるのは、基本はスライドで、ときどきデスクトップ操作もするっていうスタイル。

  • スライド表示 <=> デスクトップ操作(デモなど)の切り替え
  • スライド間の移動(単純な「次へ」以外の操作)

をスムーズに行うってのが主な内容。スライド操作時に「見せたいもの以外はできるだけ見せない」ことで、伝わる度が高くなるんじゃないかと。

キーボードショートカット

Keynote キーボードショートカット の「スライドショーを再生する」からピックアップ。

Option + 再生ボタン

スライドを最初のページから再生。Option キーを押しても「表示」メニューのほうは反映されないのがちょっと不便。

H - スライドを一時的に非表示に

デスクトップ操作をするプレゼンのとき必須。なにはともあれ、これだけは覚えておくべき。

デスクトップ操作が終わって、Dock のクリックや コマンド + tab で Keynote を再度アクティブにすれば、中断したところからまた再開される。この操作で非表示にしたとき、Dock 上の Keynote アプリケーションアイコンにグリーンの再生マークがつくので、それを探せばよい。

Esc キーで中断すると、もう一度再生開始の指示をしないといけないし、編集画面が見えてしまうのでちょっとカッコ悪い。

数字 - 指定ページへ移動

入力した数字のページがスライドスイッチャー(後述「よその情報」のアップルのページ参照)のジャンプ先候補に。Enter でそのページへ移動する。スライドスイッチャー上では、矢印キーで移動先候補の変更がもできる。説明の流れ上、ほかのページを表示したいときなどに便利。

でも、あらかじめ話の流れにそのページへのジャンプが計画されてるなら、スライド上のオブジェクトにジャンプ先ページへのリンクを仕込こんでおくのがよい。そうすれば、当日アタフタせずに済む。

Z - 前のページに戻る

ウェブブラウザの「戻る」機能のようなもの。スライドスイッチャーやリンクでページジャンプした後に、元のページに戻るときに便利。

ジャンプするときには、行き先は明確なので迷わないのだけど、戻るときはわからなくなってしまいがち。自分はしょっちゅうこのケースにはまる。ここで迷うと、時間を大きくロスしてしまうし、準備不足に見えて(確かにそうなんだけど、実際以上にそう見えてしまう)カッコ悪い。

] - ビルドを無視して次のページ

いくつか同機能のショートカットがあるのでお好みで。多数のビルドエフェクトがあるページから、ビルドをすっ飛ばして次のページにいくときに使う。

この機能を使うのはこんなときだ。Keynote の再生中にページ移動すると、移動先のページは初期ビルド状態になっている。Z - 戻る や、左矢印でうっかり戻りすぎたときに次のページへ進むためには、全ビルド分クリック / Enter しなくちゃ、というハメになる。つーかさ、1回のプレゼン中で既に表示したスライドは、最終ビルドの状態で固定されてほしいなあ。

C - カーソルを表示 / 非表示

ポインタカーソルを表示 / 非表示にする。基本は非表示にして、スライド上の場所を指すときにだけこの機能で表示させる、というのがお勧め。次のスライドにいくと環境設定の状態に戻るので、一時的に表示にした後に戻さなくても気にする必要はない。

スクロールホイール

これは積極的に利用するというより、気をつけるべきもの。スクロールホイールでは、数字の入力と同じようにスライドスイッチャーのモードになる。

これのなにが困るかというと、マウスクリックでスライドを進めていて、意図せずにホイールを触ってしまうと、当然スライドスイッチャーになるわけだ。予期しない動作だけにあわててしまう(自分がなった)が、落ち着いて Esc キーで戻ればよい。そもそも無効にできないもんだろうか…これ。

マウスクリックでの操作にこだわりがないのであれば、スライドを進めるのはスペースキーあたりのキーボード操作にするよう意識すると、この現象に出会わずに済むので安全だ。

Keynote では、control + ホイールの表示拡大機能は利用できないので注意。

環境設定

スライドショー > Expose や Dashboard などによる画面の使用を許可

チェック必須。次のようなメリットがある。

  • コマンド + tab で別アプリをアクティブにできる。ショートカットキー H いらず。
  • システム環境設定のユニバーサルアクセスで、ポインタカーソルを大きく設定してもちゃんと表示される。もとのカーソルは小さいので大きくしたいときに。
  • OmniDazzle のエフェクトが有効になる

OmniDazzle のエフェクトは Zoom が便利。どうしても文字が小さくなってしまうコード説明の際に、言及している場所を拡大すれば、相手に伝えやすい。

スライドショー > 最後のスライドの後でプレゼンテーションを終了

チェックをオフに。

好みの問題かもしれないけれど、最後のスライドの後にデスクトップが表示されて「ありがとうございました」となってしまうより、最後のスライドが表示されたままのほうがよいと思う。

その後の質疑応答になって「〜〜のところで」と質問されたらまたスライド表示する必要もあるわけだし。

発表者ディスプレイ > 発表者の情報表示用に別のディスプレイを使用

チェック。非ミラーで使えるハードウェアならやっておいた方がよい。ノートやコメントを使っていなくてもだ。スライドスイッチャーやムービーのコントロールなどが、発表者のディスプレイのみに表示されるようになる。

実行時間だけでなく、ふつうの時計も表示できるのがポイント高い。自分は発表時間(開始からの経過時間)より、終了予定時刻を目安にして残り時間で配分を考えながら話すほうがやりやすい。表示を残り時間にすると、なんだか急き立てられているようでペース早くなっちゃうし。

自分の設定ではこういう画面に。ほとんどデフォルトのままで、今のスライドを大きく、次のスライドを小さくしている。

ハードウェア構成によるのかもしれないけれど、発表者ディスプレイを別にしていると、ビルドエフェクトは省略されていきなり結果になる。もちろん、もうひとつのディスプレイではちゃんとアニメーションしている。

よその情報

スライドスイッチャーの画面を探していて見つけた、アップルの"医療ユーザのプレゼンテーション環境を革新するKeynote 2"がわかりやすくて良い。てか内容いくらかかぶってるよな。

(おわり)